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あっ 菊丸先輩
よっ 小鷹 あっそだ…… ちょーっと 待っててねん
え?
いいモノあげちゃおうと思ってさ……んーっと…… あった あった! ホイッ プレゼント!
プレゼントって…… ただの 紙切れじゃないですか
ブッ ブーッ!! それが ちっがうんだよーん! 願い事をかなえちゃうというありがたーいお札なんだぞぉ
……短冊……ですね
にゃははは…… そのとーり!! 今朝コートへ向かう途中にさ 商店街でもらっちゃったんだよねぇ
そうなんですか
んじゃ さっそく しゅっぱーつ!!
え? ど どこにですか?
商店街に七夕見にだよん せっかくの短冊 無駄にしちゃダメじゃん?
そっかぁ! そうですよね 私 行きまーす! あ なるほど! そうですよね じゃ 行きましょう!
(願い事かぁ…… なに書いてつるそうかなぁ)
女主人公
・ ・ ・ うわぁ〜 ホントにお祭りだぁ…… 意外と盛大ですね
よーし まずは笹だ 笹を探すぞ!
えぇっ!? もっとゆっくり 七夕を楽しみましょうよ
いやー なんか はっずかしい思い出が蘇ってきちゃってさ……
えっ? どんな思い出ですか?
んー オレんちの兄弟って何人いるか知ってたっけ?
あ はい 確か…… お兄さんとお姉さん それぞれ2人でしたよね
そ! そんでちっちゃい頃 七夕祭に行くときにさ 姉ちゃんたちに……
ど どうしたんですか?
お下がりの浴衣 着せられちゃったんだよね ピンクの蝶々のヤツ……
あ そんなの別にいいじゃないですか まだ小さかったんだし……
よくないって! オレの姉ちゃんたちってすぐ調子にのっちゃうから 髪の毛は結わかれるわ 母親の口紅は塗られるわで もー たいへんだよん!
それはちょっとやりすぎかも……
だろぉ? んで 金魚すくいとかやったんだけどさ…… そこの親父に 「可愛いお嬢ちゃんにはサービスだよ」なんて 金魚 オマケしてもらったりでさ 恥ずかしいって!
でも…… 菊丸先輩の女装って 見てみたいかも……
コラコラコラッ お前まで なんだよぉ! もうプンプンだかんな
あははは…… だって似合いそうじゃないですか あ 先輩! アレじゃないですか? 貰った短冊 つるす笹って
おお! ホントだぁ! まだまだ笹の枝は余ってるみたいじゃん よーし 願い事を書いて笹に結ぶぞぉー!
はいっ!
男主人公
・ ・ ・
うわぁ〜 さすがに今日は人通りが多くて にぎやかですねぇ
よーし まずは笹だ 笹を探すぞ!
えぇ!? 何をそんなに慌ててるんですか? 落ちついて 七夕を楽しみましょうよ
いやー 七夕には ちょっと くやしい思い出があってさぁー 天野は オレんちの兄弟って何人いるか知ってたっけ?
確か…… お兄さんとお姉さん それぞれ2人でしたね
そ オレって思いっきり末っ子なんだよね ちっちゃい頃の七夕でさ 皆 願い事を書けるのに オレだけ 字が書けなかったんだよね 見かねた姉ちゃんたちがオレの願い事を書いてつるしてくれたんだ けど 短冊ってのは 自分の手で書いて 自分の手でつるすもの そういう風に…… 勝手に思い込んじゃっててさ だから 姉ちゃんたちには悪いんだけど あの頃は妙にくやしくてねぇ いまだに短冊は ちゃんと自分の手でつるさないと落ちつかないんだよー
うーん わかるような わからないような…… でも オレだって短冊に願い事書くのって 結構 信じちゃってるし そう考えると やっぱりちっちゃい頃の先輩の気持ち わからなくもないかなぁ
天野 お前って いい奴だなぁ
……あ 先輩! アレじゃないですか? 貰った短冊 つるす笹って
にゃはは ラッキー! まだまだ笹の枝は余ってるみたいじゃん よーし 願い事を書いて笹に結ぶぞぉー!
はいっ!
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