ボール直撃(8/25・昼)
ボール直撃
あ、越前くん! あのね……
あっ!? 先輩、よけて!
えっ?
きゃっ!!?
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
……輩……先輩
んー……
あ、気がついた
あ、越前くん。 あれ? あれ? いつのまに医務室に……
テニスボールが当たった。覚えてない?
え? そう言えば……あいたっ!
あ……大丈夫?
頭痛い……
だからテニスボールが当たったんだって
あ……あの時……でも、どこからボールが……
隣のコート。 ちゃんと見てないからそうなる
そっか……こめかみのとこが痛いのはそれで……
まだ痛む?
んー……少し
見せて
あ……
ん……血も出てないしコブも大した事ない
えっと……越前くんが手当てしてくれたの?
違う。お医者さん
そっか。 それで、お医者さんはなんて?
全然問題ないって。 先輩、丈夫だね。頭蓋骨、分厚いんじゃない?
それって……中身が小さいって事?
当たり
もう……あ、そう言えばここまでどうやって運んできたの?
先輩、重過ぎ。ダイエットしたら?
えっ? じゃ、越前くんが?
俺一人じゃない。氷帝の樺地が手伝ってくれた。 ボール打ったの、樺地だから
あ、そうなんだ。後で樺地くんにお礼言わなきゃ
……俺には言ってくんないの?
あ、ゴメン! そうだよね。ありがとう、越前くん
別に……いいけど。 もう大丈夫だよね?
あ、うん。痛みもほとんどないし大丈夫
そう……良かった。 それじゃ、俺、行くから
うん。ありがとうね、越前くん
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樺地が一人で運んでいったのに千点。その方が楽そうじゃん、樺地が(爆)。 ところでお医者さんの手当てが終わっている傷口をわざわざ見るってのは顔を近づけるただの口実? 送ってもくれないのかよリョーマ、と思ったのは秘密。樺地でもいいから残って欲しかった……。
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