サモナイ4・夜会話集

〜セクター〜


※フェアVer.
 第十四話 第十六話(イベント) 第十八話 ED



第十四話

先生、わたしに相談したいことってなんですか?

この戦いを終わらせるための方法を、ひとつ思いついたのでね

ホントですか!?

ああ、今日のやりとりを見ていて、はっきり確信がもてた
この争いの元凶がギアン個人の企みによるものであるなら彼一人を始末できればそれで、戦いは終わる

な・・・っ!?

融機兵である私ならおそらく、それを実行できるだろう

ダメだよ!?
先生に、そんなことさせるなんて!?

気づかいは無用だよ
同種の任務は軍時代に幾度も経験している
それに、この方法なら余計な犠牲も・・・

でも、そんなのじゃわたしはちっとも納得できないよッ!?

フェアくん・・・

たしかにそれが一番近道なのかもしれない
もしかしたら・・・それ以外の方法なんてないのかもしれない
だけど、話しても言うこと聞かないからって・・・殺してしまえばいいなんてこと、絶対に、納得できないよ!?

・・・・・・

ねえ、先生・・・わたしの言ってること奇麗事なのかな?
オトナだったら・・・そんなの、気にしたりしないのかな?

私にも、わからないよ
だけどね・・・君がそう言ってくれることを、私は願っていたのかもしれない
身勝手な大人の願いでしか、ないのかもしれないけどね

セクター先生・・・

大人だからとか子供だからとか考える必要はないさ
君が信じたいと思ったものを、君は貫いていけばいい
それでいいんだよきっと・・・

うん・・・

――どれだけ悩んだってわたしはわたしでしかないんだもんね・・・――


結果的に試したようなことになってますけどセクター先生はきっと、フェアが同意したら実行してますね。
そしてやっぱり諜報部隊だったか先生。



第十六話(イベント会話)

いらっしゃい フェアくん

あの、先生・・・わたし・・・

みなまで言わずともまあ、大体のところは察してるつもりだよ

わたし・・・っ!?

急くことはないよ
ちゃんと座って落ち着きなさい
お茶でも飲みながらゆっくりと話をしよう





そうか、君はやはり「響界種」だったか

わたし、なんだかワケがわかんなくなっちゃって・・・みんながこのことを知ったら、どんな顔するかって思うとこわくて・・・

本当にそっくりだね

え?

融機兵士であることを隠していた時の私とね

あ・・・

私も、ずいぶんと悩んだりしたものだよ
正体がバレた時にはどうなってしまうのか
まして、私の存在は軍にとっての機密で汚点でもあるからね
抹殺される可能性もないとはいえないし
でもね、今にして思い返してみると本当に苦しかったのは隠し続けるという行為そのものだったんだ



他人をあざむくことはできても、自分は絶対いつわれないからね
罪悪感は消せない
心は傷を負うばかりでいつか裂けてしまう

先生・・・

それでも、私には隠すしかなかった
でもね・・・フェア
君はそうじゃない
今日までずっとこの町で暮らしてきた日々がある
たくさんの人とのつながりがある
そうだろう?

うん・・・

こわいのはわかる
私だってそうだった
でも、君から勇気をもらって、ようやく私は、私になれた
君はね、とっくに証明しているんだよ
人が人を想う気持ちはどんな空白も埋めてくれるということを
私が、その証人だ

・・・うんっ!


うおぉ、男前だ先生!
「私が証人だ」というセリフがツボ。



第十八話

――(ノック音)――

はい、どうぞ・・・

こんな遅い時間におしかけてゴメン
セクター先生

教師の立場としてはバケツを持って廊下へ直行させるべきだが世間的には、君はもう一人前の大人だからね
そうもいくまいさ

あははは・・・

なんの用だい?
作業を続けながらでしか、聞けないのがもうしわけないのだがね

あ、別にいいよ
明かりが見えたから顔を出しただけだし

なるほど・・・

義肢のほう、どこか調子が悪いの?

そうじゃないさ
以前と比べればはるかに快適だよ
ただ、どうしても微調整を欠かすことはできないものなんだ
それに明日は限界まで酷使することになるとわかっているからね

大変なんだね・・・

慣れの問題だよ
朝早くから、君が店の支度をするのと同じ
それだけのことだよ

うん・・・





明日になれば、すべてが終るんだね・・・

ああ、どんな形でも必ず決着はつけねばらないだろうね
これ以上、長引いたら帝国軍が介入してくる
そうなったら・・・

召喚獣と人間の戦争、か・・・正直、荷が重いわ
そうなった時のこと考えちゃうとさ

考える必要はないさ

え?

そうならないことだけを、君は考えていればいいんだ

だけど・・・

それが希望につながるものなら、先のことを考えるのもいいさ
しかし、不安をつのらせるだけなら考えないほうがいい
そおせいで、今できるはずのことができなくなるくらいならね

セクター先生・・・

人というものはね
当人が思っているより要領が悪いものだよ
大人になるとそれがよくわかる
目先の事柄に対処するだけで、精一杯になってしまうんだ

・・・・・・

でもね、それは生き物本来としては健全な姿じゃない
人が人である以上仕方がないことではあるのだけれどね

うん・・・

どうあがいても、人は人でしかいられない
強化兵士であっても「響界種」であってもそれは同じことだ
人の輪に関わる限り人は人であり続けねばならないし・・・それをやめてしまえば多分、生きられないし生きる意味もない

ひとりぼっちじゃ生きてても、楽しくないもんね

そうだね・・・私は、そのことを君に教えられたよ

そんな、わたしは別にたいしたことしちゃいないって!
生きてれば、絶対いいことだってあると思っただけで・・・

そう、そのとおりだよ
どんな結果が出ようと生きている限りそれは変えていけるんだよ



結果は結論ではないしまして、結末じゃない
納得がいくまで何度でも繰り返して確かめ続けるものだ

それって・・・

そう、君の口癖だよ
君のこの言葉で私は救われたんだ

先生・・・

おびえる必要はない
この先、どんな結果が待っていたとしてもまた、その場所から始めればいいんだよ
そして、私は・・・君が納得できるまでとことんつきあっていくつもりだよ?

うん・・・ありがとう、先生

さあ、夜明けまでにはまだ時間がある
送っていこう
帰って、少しでも身体を休めるんだ
納得のいく結末を全力でつかみとれるように、ね?

はい・・・


バケツ!
しかしんなこと言ってますが既にセクター先生はフェアを自分と同格に扱ってくれていますよね。
義肢の手入れをフェアの仕事と同じ、と言い切れるのは格好いいですがあれは『店』じゃなくて『宿』なんですよセクター先生……。



ED

――(ノック音)――

はい、どうぞ?

お掃除の手伝いにきたよ、先生・・・ってこの部屋はどうするの?

うん、じつは困ってるんだよ
必要な部品や危険物はすでに運んであるから問題はないけれどそのままにしておくと次にこの家を使う人に迷惑がかかるしね

だったら、ウチであずかってあげるよ
父さんが使ってた離れの部屋、今は物置に使ってるから適当に放りこんでおけばいいでしょ?

ああ、すまないがそうしてもらえると助かるよ

よし、それじゃあちゃっちゃと運んで済ませましょ!



(きっかけはただ身を隠して生きるためだったけれどここで、子供たちと過ごしてきた日々は知らず知らずに壊れかけていた私に生きる力を与えてくれていたんだな)

・・・・・・ありがとう・・・ここで暮らした日々を私はけして忘れない





あーっ、来た来た♪
やっほーいっ!

あははっ
ごめーん遅れちゃった

まったく、教授をお待たせするなんてバッテンですわよ

そう怒らないでよローレット

色々と挨拶をすませて回っていたら、時間を食ってしまったんだ
すまない、ローレット

ま、まあ・・・以後気をつけてくだされば・・・

あれぇ?
なーんか、お姉さまひいきしてるぅ?

お、おだまりなさい!
ミリネージっ!?

きゃはははははっ♪


ねえ、教授

なんじゃ?

どうして、貴方はエニシアさんたちについていかずにこちらの世界に残ったんですか?

そーよ、そーよ
レンドラーやカサスみたいにてっきり、ついていくものと思ってたのにさ
てゆーか、そのほうがエニシアも喜んだって思うんだけど?

まあ、な
じゃが、ワシにはまだやらねばならぬjことがたくさん残っておる


召喚獣たちに対するつぐない?

ああ、そうじゃ
若い頃のワシは、ただ自分の好奇心を満たし研究を進めるために多くの召喚獣や人間を不幸にしてしまった

・・・・・・
・・・・・・

再び、生命を拾うた時ワシは誓ったのじゃよ
残りの生涯の全てをそのつぐないのために捧げることをな
おぬしらのおかげで姫たちは救われた
じゃが、この世界にはまだまだ、たくさんのはぐれ召喚獣たちが苦しんでおるはず
そんな連中を救ってやりたいんじゃ


そっか・・・

教授、教授!
荷物ノ搬入、全部終ッタ!

うむ、すぐ行く
おまえたちは、先に乗って待っておれ

ウン、ワカッタ!

無茶はダメだよ?
ローレットたちが心配するんだから

ふん、小娘ごときに心配されるほどには老いぼれとらんわい

本当にありがとう
みんなのことは絶対忘れはしないよ

先生も、お元気で

きっと・・・また、会えるよね?
セクター先生・・・

・・・・・・

会えるよ、絶対に!

フェアくん・・・

だって、どれだけ遠く離れたって、わたしたちも、先生も目指してる先にあるモノは、同じだもの
だから、きっとまた当たり前のように出会うことができる・・・だよね?

ああ、そうさ
きっと、また会おう

うん・・・っ
いってらっしゃいセクター先生!

ああ、行ってくるよ!





本当に、これでよかったのか?

・・・・・・

ワシの贖罪の旅に貴様がつきあう義理はあるまい
まして、ここには貴様をしたう者もたくさん・・・

貴様は、俺の身体を修復することができる唯一の存在だからな
勝手にどこかでくたばられたら迷惑するんだよ

む・・・

貴様もそれがわかっていたからこちらの世界にあえて残ったのだろう?

・・・・・・

貴様の息の根を止めるのは俺だ
それまではつきあってやる
徹底的に、な

そうか・・・ならば、せいぜい長生きせねばな

計器CHECK完了
「びるときゃりあー」イツデモ、イケマス

ならば、発進じゃ!

教授の仰せのままに!

――君たちとであったこの街で私はもう一度生まれ変わることができた。約束するよ。必ず戻ってくると――


甘さやラブい雰囲気はゼロでしたがそれを相殺するくらいに格好よかったです、セクター先生!
何気に教授たち相手には「俺」なのが好き。
教授とフェアとセクターが戦友っぽくて大満足。リシェルとルシアン相手だと先生っぽいんですけどね!
こう言ってはなんですがミントさん出てこなかったのも高ポイント(ボソリ)。

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