サモナイ4・会話集

〜ポムニット〜


※ライVer.
第十話 第十六話


第十話 サブシナリオ 『この微笑みに感謝をこめて』

寄らないで!
近寄ったら、きっと貴方も死んじゃう!
私は他人の命を奪いとってしまう悪魔の娘なのよ!?

知るかよ、そんなこと
オレ様からしてみりゃオマエは、ただのべそかいてる小娘だ
どうにもできない力に振り回されて、他人を傷つけたくなくて
さびしがり屋のくせにひとりぼっちのままやせガマンしているちっぽけな小娘だよ

だけど、お母さんはわたしの呪われた能力のせいで・・・

おふくろさんがそう言って、テメエを責めたりしたのか?

・・・!

ついてこいよ?
オレ様が、テメエに教えてやるぜ
力にふり回されずに生きていくための方法
それともうひとつ
独りで生きてちゃ絶対味わえない、幸福っていうもんをな!


・・・・・・

ここにいたのかよ
ポムニットさん

ライさん・・・
わたくしなりに思いつく限りの方法で元の姿に戻れないか試していたんですよ
残念ながら・・・ご覧のとおりですけど

そんな・・・

仕方がないんです
約束、破っちゃった罰なんですから

約束って?

それを説明するにはまず、わたくしの生い立ちについて話さなくてはいけないでしょうね・・・
昔、旧王国のある村がはぐれとなった悪魔に襲われて滅びました
住人のほとんどが死に絶えた惨劇の中ただ一人、奇跡的に生き残った娘がいたけれど・・・
彼女は、命を拾った代償として悪魔の子を身ごもっていました

!?

わたくしの母です
そして、産まれたのがこのわたくし・・・
にも関わらず、母はわたくしを大切に育ててくれました
色んな土地を転々としながら、貧しくはあったけれども母と過ごした日々はわたくしにとって幸せな時間でした
ですが・・・それも、終わってしまったんです
わたくしの身体に半魔としての証が現れたせいで

証って・・・

この角ですよ
初めのうちは髪と帽子で必死に隠してましたけど
どんどん育っていくばかりだったからバレちゃったんです
馴染みはじめていたある村で・・・
あははは・・・みんな、こわがって逃げちゃいました
仕方ないですよね?
誰だって、悪魔はこわいですもの

・・・・・・

その日のうちにわたくしたちは村を出ました
迷惑をかけるのはイヤだったから
でも・・・
村の人たちはそれじゃ、許してくれなかった
わたくしを滅ぼそうと武器を手にして追いかけてきたんです

なんだよ、それ!?
なんで、そんなことしやがるんだよ!?
ポムニットさんがなにかしたワケじゃねーだろうが!?

でも・・・
結局、最後にはひどいことしちゃいましたから・・・

・・・え?

殺されたくないって必死に思った挙げ句わたくし・・・っ
半魔としての能力に目覚めて、暴走してしまったんです!



わたくしのこの手は頑丈な剣も、簡単にへし折ってしまう
わたくしがこの足で蹴れば、大地は揺れ真っ二つに裂ける
でも・・・なによりも本当におぞましいことは
わたくしのこの角が傷つけられた身体を癒すために・・・周りの生き物の命を無差別に吸いとってしまうこと!!
母は、わたくしに命を吸いつくされて死んでしまったんです!
傷ついたわたくしを看病してくれたのに
なのに・・・っ

そんなのって・・・

わたくしは逃げました
今みたいに、人間の姿に戻れなくなって山の奥に隠れて、一人震えていたんです
峠の魔物と呼ばれて追っ手の人たちも何度もやってきて
その人たちまで・・・わたくしは・・・

ポムニットさん・・・

どうしたらいいのかわからなくなってしまいかけていた時出会ったんですよ
ライさん・・・貴方のお父さんに

親父が・・・どうして・・・

多分、冒険者としてわたくしを退治しに来たんでしょうね
くたびれもうけだってぼやいてましたから

わ、笑って済むようなことかよっ!?

いいんですよ
現にほら、わたくしは無事なんですし

いや、まあ・・・そうだけど・・・

あの人に連れられて山を下りたわたくしはある女性の助けで能力を封印してもらいなんとか、人間の姿に戻してもらえました
そうして、今に至るというわけなんです

(そうだったのか・・・)

ったく・・・クソ親父め、なんで黙ってやがったんだ

お父さんのこと責めないであげてくださいまし
わたくしのことを気遣ってくれたからだと思いますし

・・・・・・

でも、その気遣いも結局は無駄にしてしまいましたね

え?

わたくしにかけられた封印は、あくまでも急場しのぎのもの
もしも、わたくしが半魔としての能力を心から欲したなら封印は砕け散って二度と、かけ直しはできない、と・・・
だから、絶対にそれだけは望んではいけないって

それが・・・さっきの約束・・・

ええ、そうです
わかっていたくせにわたくし、その約束を破っちゃったんです
バカですよね? あはは・・・

そんなこと言うなよポムニットさん!?

ライさん・・・

オレは、ちゃんとわかってるんだ!
獣皇からリシェルを守りたい一心でポムニットさんが半魔の能力を使ったってことを!!

・・・・・・

バカなんかじゃねーよ
誰が、どう言おうとオレは・・・
ポムニットさんのこと笑ったりするもんか! 笑わせるもんか!!

ありがとうございます
ライさん
そう言ってもらえてわたくし、十分に報われた気がします
ですが・・・現実は、現実です
人間の姿に戻れなくなってしまった以上わたくしは、もうここにいることはできません・・・

!?

魔物を雇っていたとしれたら、旦那様に迷惑がかかりますし
それに・・・こわいんです・・・
昔のように、また能力を暴走させてしまったら・・・

その時は、オレが止めて・・・

そんな貴方の命まで奪ってしまうかもしれないんですよッ!?
そしたら、わたくしはきっと今度こそ本当に狂ってしまうッ!?

・・・っ

貴方だけじゃない!
おじょうさまやおぼっちゃま
旦那様やグラッドさんミントさん
わたくしの大切な人たちをもう一人も失いたくない・・・
幸せをくれた人たちを巻き添えには・・・っ
したくない・・・っ

(どうすればいいんだよいったい・・・
 この人のために、オレなんにもしてあげられねーのかよ!?)

・・・納得いかねえ・・・
ポムニットさんがいなくなるなんて絶対にイヤだ!!
半魔であろうとなんであろうとポムニットさんはオレたちにとって大切な人なんだ!

ライさん・・・

あきらめんなよ!
あきらめて、逃げたりしちゃダメなんだ!
ポムニットさんの居場所はここだろ?
リシェルやルシアンやオレたちと、ずっと一緒に暮らしてきたここを捨てちまってどこにいくんだよ?

・・・・・・

また、ひとりぼっちに戻っても、平気だっていうのかよッ!?

平気なんかじゃ・・・ありませんよ・・・っ
でも、それ以外にもう選ぶ道がないんです!
おじょうさまは・・・わたくしのこの姿をご覧になって・・・バケモノ、って言われたんですよ?

あ・・・

今までと同じ日々にはきっと、もう戻れはしないんです・・・
なら、いっそ・・・

さっさと尻尾をまいてベソかきながら逃げ出すっていうのね?

おじょうさま・・・

生憎だけどね
そんなの、あたしは絶対に許さないわ
これは、あんたが使えるブロンクス家の娘としての命令よ!

お許しください・・・
今のわたくしは、もうご命令に従うことなどできません・・・

あたしが、あんたをバケモノだ、って言ったから?

!?

近寄らないでって言ったから?

お、おい・・・リシェル・・・

いいから、すこし黙ってて!!
だから、あたしに愛想がつきたの?
アタマにきたからもう、仕えたくはないってこと?

そんなこと・・・でも、わたくしはおじょうさまに嫌われて・・・

勝手に決めんなッ!!
あたし、そんなこと面と向かって言ったおぼえないわよ!?

で、ですが・・・っ

たしかに・・・そうとられても仕方ないくらいにあたしは、あんたにひどいことを言ったわ
取り乱してたからってそれだけじゃすまないくらいの言葉であんたのこと傷つけてしまったって思ってる
許してなんて、とても言えないくらい・・・

おじょうさま・・・

でもね・・・それでもね・・・あたしは・・・
あんたをどこにも行かせたくなんかないんだもん!!

ですが・・・わたくしは、もう人間として生きていくことが・・・

できないなんて言わせないわよ!
今まで、ずっとそうして暮らしてきたんだもの!
あたしは信じてる
だから、命だって賭けられる・・・

どうか近寄らないでくださいまし!?
わたくしに近寄れば、おじょうさまの命が吸いとられ・・・

命賭けてるって言ったでしょ?
それに、これはあたしがあんたにしてあげられるたったひとつのつぐないだから

・・・ッ!!

逃げちゃダメだよポムニットさん

おぼっちゃま・・・

ねえさんは、自分がしてしまった過ちの大きさに気づいて
それでも、逃げずに自分でこうするって決めたんだ・・・
だから、お願い逃げ出さないで!
ねえさんからもこの町からもそして・・・自分自身の、本当の気持ちからも・・・

わたくしの・・・本当の気持ち・・・
・・・っ!?

ポムニット・・・

やめてください!!
お願いだから、もうこれ以上は・・・
おじょうさまの命を奪うなんて、わたしイヤだよぉ・・・っ

だったら、自分でなんとかしなさいポムニット

え・・・

あたしのことをそんなにも大切に思ってくれてるならあんたの意志で半魔の能力を抑えこんじゃいなさい

で、でも・・・っ
失敗したら・・・っ

弱気になってたらね
できるものもできなくなっちゃうわよ!?

え、ううぅ・・・っ

心配しなくていいの
あんたの失敗くらいもう慣れっこだもの
例え、ホントに命をとられちゃったってあたしは、あんたをキライになったりはしないから・・・

あ・・・っ!?


ごめんね・・・ポムニット・・・ひどいこと言って
でもね・・・大好きだよ・・・っ


・・・・・・
戻れた・・・封印がなくてもわたし、元の姿に戻れた・・・!?

やったーっ!!

ああ、これでもうポムニットさんはどこにもいかない
行く必要なんかどこにもねえ!

うんっ!

ひっく・・・っく、う、っく・・・

おじょうさま・・・

よかった・・・よかったよぉ・・・
ごめん、ごめんねえポムニットぉ・・・っ

泣かないでくださいリシェルおじょうさま
あやまらなくてはいけないのはわたくしのほうです


いいかポムニット?
半魔の能力も、本当はテメエの一部なんだ
目覚めたばかりだから今はまだ、うまく扱えないでいるだけで
いつかは、きっと自分の意志で使えるようになっていく
封印は、あくまでそれまでのお守りみたいなもんさ

だけど、わたし・・・こわくて・・・

甘ったれんな!!
望んで得たものじゃなくても、その能力はテメエのものなんだ
捨てられねーんだよ
だったら、覚悟決めてつきあうっきゃねえ

え、ううぅ・・・っ

なーに、心配すんなよ
封印よりも、もっと効き目のあるものを見つけりゃいいんだ
命を賭けても守りたい自分だけの宝物を、な

たから、もの・・・?

ああ、そうさ
そいつが見つかりゃこわいものなんてなくなっちまう
不可能だって可能にできる、そんな勇気がわいてくるはずさ
オレ様みたいに、な?


わたくし、ようやく見つけることができた気がします・・・
貴方が教えてくれた自分だけの宝物を
命を賭けても守りたい大切なものを・・・


ここだけ見ればいい人なんだけどなあ、ケンシロウ……。
ちゃんとリシェルがけじめつけてたのに安心しました。
ポムニット離脱バージョンはどうにもこうにもやりきれませんからね。


第十六話 イベント会話

お部屋でじっとしているのは、もうあきちゃいましたか?

ポムニットさん・・・

でしたら、ちょっとわたくしにつきあってくださいませんか?
少し、お話したいことがあるんですよ

うん、オレもポムニットさんに話したいことがある

じゃあ、決まりですね





じゃあ、やっぱりおじょうさまたちを助けてくれたのはライさんだったんですねえ

オレじゃねーよ
母さんが、助けてくれただけさ

それでも、貴方がいなかったら、奇跡は起こらなかったはず
ありがとうございます
本当に感謝してますよ

うん、でもさ・・・これで、みんなにもバレちまったよな
オレは「響界種」で人間じゃないって

ええ、そうですね
わたくしとおんなじ「響界種」です
でも、それだけのことですよね?

それだけ、って・・・

そう言ったのはライさんじゃないですか?

!?

半魔であると知られてわたくし、ここから逃げようとしました
みなさんに迷惑をかけたり、傷つけることがこわくて
でもね・・・
本当に一番こわくてたまらなかったのは大好きな人たちに仲間外れにされることだったんです

(同じだ・・・今の、オレと・・・)

貴方に怒られて引き止めてもらえてうれしかった・・・
だから、今度はわたくしが、貴方を叱ってあげます!
逃げちゃだめです!
貴方の居場所はここにあるんですから!
それに・・・わたくしは貴方にここにいてほしい
みなさんも、きっとそう思ってるはずです
だから・・・
どうか、信じてあげてくださいまし!?
もしも、それができないというのでしたら・・・
わたくしを引き止めた責任、今すぐとってくださいましっ!?

ポムニットさん・・・

えうっ、うう・・・っ
ううう・・・っ

泣かないでくれよ
わかったから、オレわかったからさ

どこにも・・・っ
いか、ない・・・っ
です・・・か?

いくもんかよ
ここが、オレの居場所なんだから
ここにいたいんだよ
だから、そうする!
それでいいんだよなポムニットさん?

は、はい・・・っ!
それでいいんです
ええ、それだけでいいんです・・・


響界種でも居場所はある、って証明はもうポムニットさんがしてますからね。
泣き虫のポムニットさんかわいいなぁ。
ところで私いまいちポムニットさんの年齢がよくわかんないんですけどとりあえずライよりは上ですよね?


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