サモナイX・夜会話集

〜エルナディータ〜


第五章 第六章・前 第六章・後 第七章 第八章 第九章 第十章 第十一章 第十二章 第十四章 第十五章
 第十六章 第十八章 ED




第五章

ディラン様!
なんなんですの!
あの部屋は!
ホコリだらけで、とても眠れたものじゃないですわ!

なら、俺が使ってる部屋と交換するか?
そこなら、ファラが掃除してくれたからキレイだけど。

ファラ!
セレスティアの王女ですわね。
でしたら、お断りします!

どうして?

だって、ディラン様は10年間、ずっとあの娘と一緒だったのでしょ?
わたくしの知らないディラン様の事を知ってるなんて、未来の妻として、許せませんわ。

えっ!

わたくし、まだ皇帝夫人を諦めてませんの!
ディラン様、帝国と戦っているのでしょ?
つまり、ディラン様が勝てば、皇帝になるって事ですわ。

(なんて強引なんだ…)

とにかく、セレスティアの王女が掃除した部屋は嫌です!

でも、他には『特別室』ぐらいしか。

まあ、そんなステキな部屋がありますの?
早速、そこを使わせてもらう事にしますわ。
それでは、おやすみなさいませ。
ディラン様。


まさか、本当にあそこで寝るとは思えないけど…。
意地っ張りみたいだしな。
毛布でも、持ってってやるか。

――皇帝夫人の夢、諦めませんわ!――


  ◇  ◇  ◇ 


こんばんは、ファラさん。
探しましたのよ。

私を?

ええ、あなたに聞いておきたい事がありますの。
コホン。
単刀直入にいきますわ。
ファラさん、ディラン様との仲はどーなってますの?

仲って…。

わたくし、まだ皇帝夫人の道を諦めてませんのよ。
ですから、そこんとこハッキリさせて欲しいんですわ!

エルナディータさん、私とディランはそんな仲じゃないよ。

本当ですわね?

うん、本当だよ。
ただ、小さなころからずっと一緒にいて、お互いの事をよく知っていて、すごく仲がいいってだけなんだから。

小さなころからずっと一緒で、お互いの事をよく知ってて、すごく仲がいいですって…。

そう、それだけなんだから。

ムキーーー!
それだけあれば十分ですわ!
ファラさん、わたくし負けませんから!
絶対に絶対に絶対に負けませんから!!!


エルナディータさん、どーしちゃったのかな?

――あなたには負けませんわよ!――


ディラン編 ディランいいヤツだ……!
ファラ編  ファラがめっちゃ嫌な女に!(笑)


第六章・前

ディラン様。
まだ起きてらしたのね。

明日の戦いの事を考えてたら、何だか眠れなくなったんだ。

心配する事ありませんのよ。
だって、ディラン様の作戦は完璧ですもの。
ましてや、未来の妻であるわたくしも参加するんです。
ディラン様は、大船に乗った気でいればいいのですわ!

フフ、ハハハ。

何がおかしいんですの?

君にそう言われたら、何だか本当に大丈夫なような気がしてきたから。

それって、わたくしの言葉でディラン様が元気になったって事ですわね。
やっぱり、わたくしはディラン様の妻にふさわしいって事ですわ。

いや、さすがにそこまでは言ってない…。

ディラン様。わたくし、エルナディータが精一杯サポートいたします!
ですから、明日は思いっきり剣の腕をふるってくださいませ!
ディラン様のご活躍、期待してますわ。


わっ!!!
な、何するんだよ!

それでは、おやすみなさいませ。
ディラン様。

(ちょっと驚いたけど、彼女のおかげで元気が出たのは事実だ
 ありがとう、エルナディータ)


――続きはまた明日、ですわよ。――


  ◇  ◇  ◇ 


ファラさん…、あの何て言うか…その…。

どうしたの?

えーい、こうなったらハッキリ言いますわ!
感謝…してますわよ。

えっ?

王都に、わたくし達を助けにきてくれた事ですわ。

何だ、その事だったんだ。

あのままでしたら、反逆者として帝都に送られるところでしたわ。
本当に…感謝してますわ。
で〜〜〜も〜〜〜!!!
だからって、ディラン様は渡しませんわよ!

渡すって…、何を言ってるの?

今日の恩は、明日の戦いでキッチリとお返しします!
わたくし、大活躍しますから、それでおあいこって事でいいですわね!


相変わらず元気ね、エルナディータさん。
フフ、すごく頼もしいな。

――借りっぱなしじゃ、済ましませんわ。――


※ディラン編 結局何をしても流されてる感が。つーか昼の件はスルーっすか!?
※ファラ編  元気っつーかなんつーか。


第六章・後

あら、ディラン様。
まだ起きてらしたのね。

どうしようか、考えてたんだ。
その、国王のこと。

まあ、何を考える事があるのです?
ぜひにも、引き受けるべきですわ!

いや、だけど俺は国王にふさわしいような人間じゃないし。

そんな事はありませんわよ。
ディラン様は、十分、国王にふさわしい方ですわ。
悔しいですけど、ファラさんの人を見る目だけは確かだと思いますわよ。
未来の妻であるわたくしが、精一杯手助けいたします。
だから、何の心配もなさらずに、国王をお引き受けください。
明日、良い返事を期待していますわよ。
それでは、おやすみなさいませ。


(ありがとう、エルナディータ。おかげで、決心がついたよ)


――王妃になるのも悪くありませんわね。――


  ◇  ◇  ◇ 


こんばんは、ファラ王女様。
ステキな星空ですわね。
でもそれも、ファラ王女様の美しさの前ではかすんでしまいますわ。
おーっほっほっほっほ。

ど、どうしちゃったんですか?
急にそんなお世辞を言い出すなんて。

仕方ありませんわ。
これも将来の外交のためですもの。

え?

ファラさんも、こうやってセレスティアの女王様になるわけですし、友好な関係を築いておかなければって思いましたの。
これも、未来の皇帝夫人としての務めですわよ。

せっかくだけど、私女王にはならないと思う。
だって、自信ないもの。

ファラさん、何をおっしゃってますの?
自信というものはですね、努力してつけていくものですわよ。
わたくしも、最初にディラン様の許婚だと知らされた時は、不安で不安で、たまりませんでしたわ。
でも、花嫁修業としてお茶やお花やナイフ投げをがんばっているうちに、だんだんと、自信がついてきたのですわ。

そうだったんだ。

それでは、ファラ王女様、おやすみなさいませ。
おーっほっほっほっほ。


自信は、努力してつけていくもの…か。
ありがとう、エルナディータさん。


――ファラさん、ファイトですわよ。――


※ディラン編 え、こんないい加減且つ適当な会話で決心しちゃうんだ……。
※ファラ編  珍しくエルナディータがいい事言った!


第七章

ファラさん。
本当に、ごめんなさい。

えっ?
どうしたの、いきなり謝るなんて。

帝国が、ファラさんのお兄様を洗脳していたなんて…。
わたくし、ちっとも知りませんでした。
本当に、申しわけなく思いますわ。

そんな、エルナディータさんが悪いんじゃないよ。
だから、謝らなくても…。

そうはいきませんわ!
反逆者となったとはいえ、わたくしは帝国の人間です。
それに、将来は帝国の皇帝夫人になる予定ですのよ。
この恥ずべき行為に、黙ってるなんてできませんわ。
ファラさん、お兄さんを取り戻しますわよ。
洗脳なんてパパパッて解いて、元のノイン王子に戻ってもらえばいいですわ。
そのためのお手伝いなら、わたくし、いくらでもいたしますわ!

ありがとう、エルナディータさん。

――必ずお兄様を取り戻してみせますわ。――


ファラ編 いい事だけじゃなく悪いことの責任もちゃんと引き受けるつもりなんですね。えらいなぁ。


第八章

うふふふふふ。

どうしたの?
幸せそうな顔しちゃって。

だって、ものすごく寝心地がいいんですもの。
ムームーさんが寝返りしてちょっと目が覚めちゃいましたけど…。
ハインラインさんのフカフカの毛は高級毛布にも負けませんわ。

良かったですね。

だけど、どうしてファラさんは起きてらっしゃるの?
はっ、もしかしてこのフカフカでもまだ物足りないと…。
女王である自分は、こんなフカフカじゃ満足できないと…。

ううん、そんな事ないって。
ただ、星空を見てただけで。

ムキーーー!!!
わたくしだって負けませんわ!
いつかきっと、こんなフカフカでは満足しない女になってみせますわ!

ちょっと、エルナディータさん…。

なんだか、おかしな勘違いをされちゃったみたいだな。
ハインライン様の毛並み、フカフカで私は大好きなのにね。

――わたくし、絶対に負けませんわよ!――


ファラ編  エルナディータのアホっぷりにウケた。


第九章

また、ファラさんにおいしいところを持ってかれてしまいましたわ。

えっ?

宝珠を使って、みんなの危機を救うなんて…。

違うよ、あれは勝手に宝珠が光って、あくり〜んちゃんが…。

言いわけは結構ですわ!
わたくしだって、宝珠さえ持ってたら!

だったら、エルナディータさんが持ってみる?

えっ?

だから、宝珠をエルナディータさんが持ってみない?

まあ、ファラさん。
わたくし、あなたの事を誤解してましたわ。
とっても、ステキな方でしたのね。
ええ、ええ、持たせていただきますとも。
今度、ディラン様が危ない目にあった時は、このわたくしが宝珠を使ってお救いするのですわ。
あ、でもそうなるとあくり〜んさんみたいなのが出てくるって事ですわね。
わたくしが、おねーたまおねーたまってべったりされて…。

どうかしたんですか?
エルナディータさん。

あ、やっぱり宝珠はファラさんにお任せしますわ。
わたくし、まだ子育てには自信がありませんもの〜!


子育て?

――子育てなんて、まだ無理ですわ!――


※ファラ編  この回はちょっとエルナディータが勝手すぎてダメでした。


第十章

ファラ…さん。

もしかして、泣いてるんですか?

な、泣いてなんかいませんわ!
そんな簡単に涙を流すようでは、皇帝夫人にはなれませんもの!

でも…。

泣いてないって言ったら泣いてませんのおおおお!
えぐっ、うぐっ。

エルナディータさん。

だ、だって仕方ないじゃありませんか!
帝国が、ファングさんにあんなヒドイ事をしてたって聞いてしまったんですもの!
わたくしの国が、そんなヒドイ国だって知ってしまったんですもの!
なのに、わたくしときたらそんな帝国をずっと誇りにしてきてたなんて。
情けなくて悔しくて、泣けてしまいますのー!
えぐっ、うぐっ。

だったら、誇りに思えるような国にすればいいんだよ。
帝国を。

えっ?

この戦いに勝って、帝国を変えましょう。
もう誰もランカスタの民を嫌わない、そんな国に。

でも、そんな事できるはずが。

ううん、きっとできるよ。
だって、私達には仲間がいるんだもん。
一緒に、がんばりましょ。

そーですわね。そんな帝国わたくしがちゃっちゃと変えてしまえばいいのですわ!
そうと決まったら、夜ふかししてる場合じゃありませんわ。

ありがとう、ファラさん。

──わたくしとファラさんは、無敵のコンビですわ!──


※ファラ編  第九章の印象が悪かった分を取り戻すかの如く今回のエルナディータは素直で可愛い。


第十一章

ファラさん、まずはおめでとうと言わせていただきますわ。
無事に、お兄様が戻ってらしたんですもの。

ありがとう、エルナディータさん。

それと、もうひとつ。
お疲れ…様でしたわ。

えっ?

お兄様が戻ってらしたから、国王を代わるおつもりなのでしょう?
だから、言ってるんですわ。
お疲れ様でしたわって。
ファラさん、ちゃんと女王をやってましたわよ。
もし、ファラさんが女王でなかったら、どうなっていた事か…。
悔しいですけど、ファラさんは立派で、りりしかったですわ。

ありがとう、そう言ってもらえるなんてすごくうれしいな。

でもでもでもでも!
だからってわたくしの負けって事じゃありませんから!
ファラさんよりも、もっと立派でりりしいレディーになりますのよ!
楽しみにしててくださいませ。

フフフ、うん。
私、楽しみにしてるね。
エルナディータさん。

──わたくし、あなたには負けませんから。──


※ファラ編  おお、エルナディータわかってる〜。


第十二章

ファラさん、あなたにはガッカリしましたわ。
勝手に逃げ出して、こんな所にいるんですもの。
さ、お城に戻りますわよ。

…私、もうがんばれないよ。
だから、お城には戻らない。

何をおっしゃってるんですの!?
あなたは今、王国の女王なのですわよ!
ノイン王子から、この国の未来を託されているんですのよ!

………。

ファラさん、ノイン王子のためにも、立ち上がって!
このわたくしで良ければ、いくらでも力をお貸ししますわ!

あり…がとう。
そう…よね。
こんなんじゃ、お兄様にしかられちゃうわね。
私、お城に戻るわ。

そうこなくっちゃですわ。

──それでこそ、わたくしのライバルですわ。──


※ファラ編  このエルナディータ、好きです。格好いいな!


第十四章

ふう…。

どうしたの?
ため息なんかついちゃって。

わたくし、とってもとってもショックを受けてますの。

ショック?

ご存じのとおり、わたくしはラディウスに一度斬られそうになりましたわ。
それからずっと、わたくしの中であの男は、いけすかない男ナンバー1だったのですわ。

はあ。

それが、いけてる男ナンバー1のディラン様と同じ顔をしてたなんて…。
こんなにもショックな出来事ってありませんわ!

そんなに、気にしなくてもいいと思うな。
いくら顔は同じでも、ふたりは全然違うんだから。
それに、確かによく似てるけど、見分けはつくでしょ?

えっ!?

だって、雰囲気が全然違うもの。

そんな…あってはならぬ事ですわ…。
ファラさんに見分けがついて、未来の花嫁であるわたくしができないなんて。

そんな大した事じゃないよ。
ただ、ディランとは昔から一緒だからなんとなく…。

ムキーーー! ムキキー!
わたくし、負けませんから!
絶対に、見分けがつくようにしてみせますから!!!


ディランの顔にしるしでもつけるつもりなのかな?

──ムキー、絶対に負けませんわ!──


※ファラ編  「ムキー」とかいうエルナディータもだけど…ファラ、しるしって…。


第十五章

とうとう、明日は帝国との決戦ですわね。
正直、わたくしは不安ですわ。
だって、帝国の強大さをわたくしは知ってますもの。
わたくしの、国なのですから。

エルナディータさん。

でも、わたくし負けるなんて思ってませんわ。
そう、ファラさん。
あなたと一緒なら。

えっ!?

これまで、照れくさくてなかなか言えなかったのですけど…。
わたくし、あなたの事、ホンットにすごいと思ってますのよ!
最強のライバルであり、最高の親友だと、思ってますわ。

ありがとう。
私も、あなたの事、親友だって思ってる。

…ファラさんにそう言っていただけるなんて、うれしいですわ。
こうなったら、もう怖い物はありませんわよ!
超キュートなわたくし達の魅力で、帝国なんてポポイのポイですわ!

何だかよくわからないけど、すごく心強いよ。

ラディウスを倒して、王国と帝国が仲良くできる世界にしますわよ!

うん、エルナディータさん。

──わたくし達ふたりで、帝国をポポイのポイですわ!──


※ファラ編  そういえば同年代女子ってエルナディータしかいないんですよね。


第十六章

らん♪ らん♪ らん♪
らん♪ らん♪ ららん♪

うれしそうね、エルナディータさん。

うれしいに決まってますわ!
最終決戦に見事に勝利して、戦争が終わったんですもの!
それに、わたくしはこうやって戻ってくる事ができました。
わたくしの故郷である、この帝都へと。
これもみんな、ファラさんのおかげですわ!
感謝感激!
雨あられですわ!

エルナディータさんやみんなの助けがあったからだよ。

でも、たったひとつだけうれしくない事がありますの。

え、何?

大切な親友と、別れなくちゃならないって事ですわ。
ファラさん、あなたと。

大丈夫だよ。
これから帝国と王国は仲良くなるんだから。
いつでも好きな時に、私達は会えるんだから。

そーですわね!
わたくし、王国にお泊まりにいきますわ!
たくさんたくさん、行きますわよ!

楽しみに待ってるよ。
エルナディータさん。

──あなたとお別れするのが、こんなに寂しいなんて。──


※ファラ編  初めはあんなに嫌ってたのに、こんなに仲良しに……ホロリ。


第十八章

女神クラヴィスと対決。
何だか、すごい事になりましたわね。
でも、わたくし、そんなに怖がってませんのよ。
だって、ファラさんがいますもの。
いざとなったら、女神ファーライトが助けてくれますわ。

そう…ね。

どーしたんですの?
何だか元気がないですわよ。

うん、ちょっと不安になっちゃってて。
もし、女神ファーライトの魂が目覚めたら、私はどうなるのかな?
私、ファラの心は消えちゃうのかなってそう思って。

!!!

でも、ルーンハイムの危機だもんね。そんな事を気にしてても仕方ないわ。

だ、大問題ですわ!!!
ルーンハイムが救われても、ファラさんの心が消えてしまったら…。
そんなのは、負け戦ですわ!!!

エルナディータさん。

分かりました。わたくし、反省いたします。
女神クラヴィスは、わたくし達の力だけで倒しますわ!
女神ファーライトなんて出る幕ありませんわよ!
ですから、ですからファラさん。いなくなってはダメですよ。
絶対絶対絶対、一緒にルーンハイムに戻ってくるのですわ!

分かったわ、エルナディータさん。
一緒に戻ってきましょう、ルーンハイムに。

──いなくなったりしたら、許しませんわよ。──


※ファラ編  エルナディータはストレートだからこういう台詞すごく嬉しいですね。


議会イベント『仕立て屋の依頼』より

これで10個集まりましたわ。
仕立て屋さんにはわたくしが届けますわね。
みなさんは、来なくてもいいですわよ! わたくしひとりで大丈夫ですわ!
では、失礼いたしますわ〜♪

エルナディータさん、まるで私達についてきて欲しくないようだわ。


すごく楽しみですわ。
うふふふ。

エルナディータさん、糸玉はもう渡したの?

え、ええ。
もちろんですとも。

仕立て屋さんは、一体どんな服を作るのかな?

さ、さあ?
わたくしはよく知りませんわ。

お待たせしました、エルナディータ様!
ささ、これがご注文のウエディングドレスでございます。

ちょ、ちょっと仕立て屋さん!

それでは、また何かありましたらいつでもどうぞ。


エルナディータさん、注文のウエディングドレスって…。

白状いたしますわ。
わたくしが注文したんですの。
ディラン様に見せて、プロポーズしてもらいたい事をほのめかすために。

えええ!

でも、これってちょっと卑怯でしたわね。
ウエディングドレスはファラさんに差しあげますわ。

もうこんな事はいたしません。
正々堂々と勝負ですわ。


ウエディングドレスか。
ちょっと、着てみようかな?



ED

ファラさん!
何をしてますの?
もう議会が始まる時間ですわよ!
早く、議会室へ!

あれ、でもエルナディータさん。
議会は明日だったんじゃ。

あ…あーーー!!!
そーでしたわ!
わたくしの勘違いでしたわ!
ファラさんのお手伝いをしようと、こうやって王国に残ってますのに…。
こんなに失敗ばかりでは、意味ないですわね。

そんな事ないよ、エルナディータさん。
近くに、あなたがいてくれて私ものすごく心強いんだよ。

まあ、ホントですの?

うん、できる事ならずっと王国にいて欲しいもの。
でも、さすがにそれはムリだよね。
だって、エルナディータさんはいずれ、皇帝夫人になっちゃうんだから。

確かにそうなのですけど、でもまだまだ先の話ですわよ。
それまでは、ずっとファラさんと一緒にいますわ。
それに、もしファラさんもディラン様の事を好きでしたら…。
わたくし、身を引こうと思ってますの。
だって、ファラさんにはかないませんもの。

そんな事ないよ、私こそエルナディータさんにはかなわないよ。

いいえ、わたくしがかないませんのよ!!!

ううん、私がかなわないんだよ!!!

うふふふ。

ふふふ。

どっちがかなわないのか、この問題はいずれ決着をつけましょう。
わたくし、負けませんわよ。

私だって、負けないんだからね。

──ファラさんは、わたくしの最高のライバルで最高の親友ですわ。──


  ◇  ◇  ◇ 


ディラン様が帝国の皇帝に。
ファラさんが、王国の女王に。
これで、やっとひと段落ですわね。

ああ、そうだな。
だけど、これからが大変だ。
帝国の中には、まだ反王国や反ランカスタの考えを持った民も多い。
平和な未来のため、これから少しずつ変えていかなければな。
力を、貸してくれるか?
エルナディータ。

もちろんですわ。
ディラン様。
あっ、もしかして今のって、わたくしへのプロポーズでしたの!?

えっ!?

わたくしとした事が、気がつかなかったなんて。
一生の不覚ですわ。
どーしましょー。
すぐにドレスの準備をいたしませんと。

いや、今のはそんなんじゃなくって、その…だな。

フフフ、分かってますわ。
ちょっと、からかっただけですわよ。

何だ、そうだったのか。

わたくし、ちっとも急いではいませんわ。
だって、これからはディラン様とずっと一緒なんですもの。
ディラン様が、その気になった時に、プロポーズしてくださればいいですわ。
もちろん、返事は決まってますわよ。

エルナディータ…。

――ディラン様v プロポーズ、楽しみにしてますわよv――


※ファラ編  ディランの意志そっちのけ(笑)。
※ディラン編 PCで変換できない字を使うのはやめてくれぃ。しばらく見ない間にエルナディータが良い子になってる…!



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